詩の日めくり 二〇二一年六月一日─三十一日/田中宏輔
 
ったかのような気がした。過去には短いものもたくさん書いたのだが。

『ココア共和国』の2020年11月号を読み終わった。西川真周さんの「拳銃のある風景」と、ぐらさんの「創世記 ヌカの福音書」がとりわけよかった。おふたりとも、ぼくには書けない発想をしておられる方たちだなと思った。


二〇二一年六月十一日 「招かねざる客」


『東欧SF傑作集』の上巻の1作目は、クシシトフ・ボルニの「招かねざる客」西暦1493年の異端審問(審問官の神父が森のなかに姿を消す)と、現在の話(イギリスかフランスのスパイの処刑と巨大昆虫の化け物)と、3593年の話(これがどうにもよくわからないもの)が連続し
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