ぬくもりの誓い/秋葉竹
 


やさしい笑顔を
待ち望んでいる
ちいさなとてもちいさなともしび
として
すこしでもあたためてほしくて


朝おきると
チュンチュ、雀の鳴くのは
まだ眠ったままの
この街の
いちばん底にながれる冷たさをしっているから

自転車がどこかへ疾り去る
その背中に手を伸ばしそうになり
ためらって手を引っこめる
どんな顔をしてこいでいるのか
いまはまだ汚れるまえの空気を切って

世界を変える情熱なんて
どこに燃えているのだろう
知らないまま生きてきた
ほんとうはむかしみたことがある
細い勇気をすこしずつ燃やして生きてきた

でも
そんなふうにいつ
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