人が待つもの4/チャオ
たちは知りは出来ない。だから、未来に不安を抱いている。不安?そんな生易しいもんじゃない。恐怖。そう、「次」の世界を思う僕らは恐怖感で一杯なのだ。
いくら待っても友人は来ないから、いい加減僕はいやになって電話をかけた。そしたら、電話は切られた。すぐにメールが来る。
「いま電車の中」
少しくらい謝れよと、僕は思いながらあと15分にはつくだろうと思う。散々だ。ビルの窓ガラスに反射する光がなんだかイラつく。所詮僕は田舎もんだ。光は緑に反射して僕にぶち当たって欲しい。コンクリートや、窓ガラスなんて、あんまりロマンチックじゃない。しかも、一向に現れない友人を待ってる「今」じゃなおさら僕がかわいそうに
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