詩の日めくり 二〇二〇年三月一日─三十一日/田中宏輔
 
、文脈の構成が巧みだったからだろう。また、思想的に語られる作品もあったりして、それが、詩集全体に凛とした雰囲気を醸し出させているなとも思われた。


二〇二〇年三月六日 「宇佐美やすしくん」


 小学校と中学校のときの友だちに、宇佐美やすし(名前の漢字がわからない。卒業のときに配られた名簿もないので調べられない。)という名前のやつがいた。カントリー・ウエスタンが好きだったらしく、自分でもバンジョーを弾いていた。ぼくが大学生になったころかな。噂で、うさやん(と、ぼくらは呼んでいた。)がつくった曲が大阪の駅で流されているということだった。いまはどうしているのだろうか。もう60歳になってい
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