詩の日めくり 二〇一九年十一月一日─三十一日/田中宏輔
句が出来上がっていったのだ。自我を思考傾向のようなものとして捉えれば、思考対象がないときに自我が働かないのは当然のことのように思われる。
二〇一九年十一月十六日 「イノック・アーデン」
テニスンの『イノック・アーデン』をブレッズプラスでランチを食べたあと読んだ。2時間弱で読み終わった。つくりものなのだけど、つくりものめいた作品なのだけど、ほとんど善人しか出てこないのだけれど、細部にわたって観察が行きとどいた叙述のため、物語として十分楽しめた。終わりのところで、涙がにじんだ。
二〇一九年十一月十七日 「スイカの缶詰」
醍醐にいたとき、よく自転車で冒険した。
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