詩の日めくり 二〇一九年十一月一日─三十一日/田中宏輔
 
きるようだ。詩を愛するひとは多い。詩で破滅する人間の多さには驚かされる。ぼくもそのひとりだ。だが破滅するから詩を愛しているのではない。いずれ、すべてのものが破滅するのを知っているのだから。


二〇一九年十一月九日 「根本紫苑さん」


 根本紫苑さんから、詩集『四角いサボテン』を送っていただいた。見知らぬ光景が、つむがれた言葉から浮かび上がる、といった感じがした。どの詩篇も、見たことのない光景を、ぼくの目に浮かべさせてくれた。おいくつくらいの方なのだろう。言葉の使い方が自在で、落ち着いてらっしゃる。


二〇一九年十一月十日 「安川登紀子さん」


 安川登紀子さんから、
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