詩の日めくり 二〇一九年八月一日─三十一日/田中宏輔
 
ていただいている方の言葉だ。読みながらも、いろいろな想像をしてしまう。おもしろい。


二〇一九年八月三日 「雨の日を選んできていた。」


はじめて会ったのが雨の日だったから。
つねに知っていること以上のことを
あとで知ることになるぼくだった。
また会ったら、そう言おうと思っていた。
でも、まだ会えていないのだった。
雨の日を選んできていた。
ああ、なんだか、この一行が愛おしい。
ぼくの性格が出ているから?
たぶん。
雨の日を選んできていた。
ずっと。


二〇一九年八月四日 「意味」


音には意味がない。
なぜメロディーやリ
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