意識/蝶番 灯
例え愛すべき存在でなくっても
意味も無く 理由も無く
ただ引き離されてしまった
それは誰の所為にも出切る筈無い
待ち焦がれ新たなる風になる他在りません
言うなれば 独りの部屋で眺める
賑わう東京の景色のようにそこはもうあまりに遠くて
そこに帰れてももうあたしが
そこの住人だったとしては認めてくれないかも
それが悲しくたって
もうどうしようもないんだから
嗚呼あたしはこんなに素敵な人に
ずっと囲まれて生きて来たんだって
あたしはそこでちゃんと
ちゃんと生きようとしたんだった
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