静寂の裏側の出来事/ホロウ・シカエルボク
ま穿たれた洞穴の中を咆哮は反響している、ものすごくゆっくりに設定したディレイ・エコーみたいに語尾が弛んでいる、マシンガンが欲しいな、と僕は考える、あの語尾の尻尾を皆殺しにしたいのだ、全弾撃ち尽くすまで撃って、弛んだ語尾を撲滅したいのだ、そうすれば不快な耳鳴りに悩まされることもないだろうに、記憶が刻まれた脳味噌の皺について、バグがいくつかの障害を囁く、どちらが本当だろう、と僕は考える、そもそも僕は生身のバグのようなものだ、あくまで僕以外の標準的ななにかを基準にした場合ということだけど、それについては僕はひたすら反省を繰り返す以外にない、僕は、あらゆる誤差を本能的に理解していながら、どこかでそれを出来
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