詩の日めくり 二〇一六年十一月一日─三十一日/田中宏輔
 
るのに笑ってなかったのが妙に印象的でした
 笑) 


二〇一六年十一月二十八日 「gossamer くもの糸(草の葉にかかったり空中に浮遊している)」


なめくじ人間の夢を
きのうとおとついの
連続二日見ました
続き物の夢を見るなんて珍しい

乾いた皮膚にはくっつかない
そういう信念があった
夏なのに
冷たい夜だった
さっきまで雨が降っていたのかもしれない
でもいまは雲が切れていて
そこに大きくてまるい白い月がドーンとあって
その月の光が
路面の敷石にきらきらこぼれ落ちていた
事実
半透明のなめくじたちが
街のいたるところからにゅるにゅるじわぁ
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