地上の三日月/ホロウ・シカエルボク
いうやつだ…欲望は溜まり始めていたがピントが合っていなかった、まだしばらくは悶々とし続けるだろう、続けられるということは、続けられないことより不幸かもしれない、時々はそんな風に思ったりもする、けれど、続けられるのにやめてしまうのは幸や不幸ではなく愚かなのだ、長いこと、語り続けてきた、手を変え品を変え、ペンを走らせ、キーボードを叩きーたったひとつのことを貫くためには様々なものに手を付けなければならない、右へ行き、左へ折れ、時には戻り…求めるままに動いていてあるとき、必ず踏まれているラインに気付く、それが自分のスタンダードだと少しずつ知っていくのだ、スタイルもスタンスも要らない、ただあるがままに吐き出
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