小学生日記「アナタに伝えたくないこと」/瓜田タカヤ
ンランド尾去沢へ言ったときのことだ。
そこは昭和53年に閉山した鉱山で
全長1700メートルの観光鉱道を、歩き回るという鍾乳洞ウォーキング観光地だ。
夏のさなかに行ったので、鉱山内に入った途端とても冷たくて気持ちよかったのを
覚えている。濡れた岩壁、薄明るい暗闇を、母と歩いた。
暗闇は子供にとって、恐怖だった。
それは何かが潜むであろうと言う自己妄想の気配に不安していたのだろう。
いくらか進んで行くと、両壁が極端に狭くなっている通りがあった。
僕はまるで、ショッカーの秘密基地のようだと思い、恐怖していた。
その壁を通った瞬間何かのセンサーで感知され、
両壁は重く鳴り響き
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