デッサン/空丸
 
拠ですが
慰めにはなりません。

誕生日
それでいいんですか?

「まあ、いいや」と諦めのように
突き放す。

猫にも詩はある。
地球にはどうだろうか。

裏庭という陽の当たらないほったらかしの私有地がある。
脳のように。

こうやって一週間が終わります。
君と出会う機会はどこにもありません。


  さてと


日に日に強くなる陽射しに音はなく
 小さな商店街を抜けると
草木はざわめき始める
 小さなお地蔵が座っている
そのざわめきに動物たちは長い眠りから目覚め始める
 誰が誰を追い詰めたのか
人を刺す固い氷は鋭さを失い水滴を蓄え始める

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