デッサン/空丸
 



  朝吠えた小声で吠えた


朝 吠えた 小声で吠えた
不器用な私に空は大きすぎる
  *
時計の針が足元に突き刺さる。危なかった。
どうしても、書いたものより書いている自分が気になるのです。
  *
しっ! 黙りなさい 夜が明ける

 初恋

すぐ隣にいるのに水平線のように届かない
その届かないものが今にも飛び出しそうに跳ね回っている

呪いだ!

  *
おはようございます。
この短い言葉で私は守りに入る。

宇宙は広かった それだけで語れる人類の絶望

朝っぱらから犬が吠えている
金縛りの街は充電中だ

  *
遮るものが何もない時
何を見るのでしょう


戻る   Point(18)