いつだってわずかなものを求めて街を彷徨っている/ホロウ・シカエルボク
 
自分自身へのいらだちなのさ、本当はね…俺にしてみればそんなことは知ったことじゃない、そいつ自身がケリをつけなければいけないことだ、俺の人生にはそんな項目に関わっている暇なんかないのさ―自動販売機を離れる、街は蠢いている、あるのかないのかわからない流行病のせいで、顔を隠した連中ばっかりだ、死にたくないのかい、生きようとしても居ないのに?いつだってわずかなものを求めて街を彷徨っている、俺が欲しがっているほとんどのものは商店街じゃ手に入らない、それでも時々、びっくりするような質感に出会えることもある、それはほとんどの場合、トリガーの役割だけれどね―無意識的にきっと、なにかを感知しようとし続けているアンテ
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