いつだってわずかなものを求めて街を彷徨っている/ホロウ・シカエルボク
剖してばら撒いて見せるだけのことだろう、リアルって要するにそういうことだろう、ゴミ箱がいつだって汚れているのは中味をきちんと片付けないやつが多いからさ、そういうことが自由だって信じてる―そんな人間がこの街にはごまんと居るんだ、もしお前の家の近くに公園があるなら行ってみな、煙草の吸殻が落ちてない日なんてまずないだろう…彼らにとっちゃモラルって恥ずかしいことなのさ、そうすることが自由だってみんな信じてるんだ、どんなに歳を重ねても思春期を脱することが出来ない、ここはそんな奴らの為の街だ―控えめな文句と、目を合わすことのない挑発、そんな痴態を迷いすらなしに演じて見せる、それ以上がここには存在しない、見上げ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)