エミリー・エミリー/いとう
 
りもして

kindergartenであなたは
園内をうろつく野良犬でした
園長はどこかに電話をしてすぐに
あなたはどこかに行ってしまって
私は怖くて何もできませんでした
エミリー
怒らないでください
私はまだ無力で守られるべき子供だったのですから

私はどちらかと言えば繊細な子供で
junior highではbaseballより読書を好み
teacher's petと陰口を叩かれていましたが
エミリー
あなたはそんな私をひっそりと
そしてしっかりと見つめていましたね
私の席の右後ろ あなたの視線を
私が知らないとでも思っていたのですか?
エミリー
笑わない
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