詩の日めくり 二〇一五年四月一日─三十一日/田中宏輔
 
ード
が入ってるやつね。
むかし
中学くらいのとき
鬼火
って、こわいカヴァーのものを買ったけど
よさが、わからなかった。
いまの齢で
ようやく
こころに沁みるようになったって感じ。
太秦のブックオフまで
自転車で。
帰りに
屋根に
ブルーのかわらの
屋根に雪が
そしたら
目の前に現れた
車の前にも雪がのっかってた。

きのう
雪が降っていたことを思い出した。
ほとんど部屋を出ない生活をしているから
天気のことを
すぐに忘れてしまう。
雪を見てると
水盤の上に浮かんだ
花が
花が水のう
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