詩の日めくり 二〇一五年四月一日─三十一日/田中宏輔
二〇一五年四月八日 「表紙の絵」
3つの本棚の4つの棚の本を並べ替えていた。本の表紙の絵にみとれること、しきり。ぼくはやっぱり画家になりたかったのかな、と、ふと思った。でも、詩も好きだし、小説も好きだし、音楽も好きだけどな、とも思った。本棚を整理するときに、アンソロジーだけの棚をつくったのだけれど、再読したい気持ちバリバリになるんだね。収録されているすべての作品がいいわけじゃないけど、いいものがやっぱり入ってることが多くて、背表紙みただけで、ドキドキする。もしかすると、ぼくは本と結婚しちゃったのかもね。
二〇一五年四月九日 「猫にルビ」
仕事帰りの通勤電車のなかでは、『ナイト
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