詩の日めくり 二〇一五年四月一日─三十一日/田中宏輔
 


二〇一五年四月六日 「未収録メモ」

「愛は点であり、真理は点であり、道は点である。」と6月の日記に書いたが、ダンテの『神曲』を読み直していると、「点とは神のことである」とあり、ドキッとしたのであるが、そういえば、「偶然とは神である」と芥川龍之介も書いていて、偶然をひっつかまえて、あるいは、偶然にひっつかまれて、詩をつくるぼくは、ふと、神さまの襟元を両手でつかんで振り回す自分の姿を、そして、神さまに胸元をつかまれて振り回される自分の姿を目に浮かべた。(2014年10月25日のメモ)

 アナホリッシュ國文學の『詩の日めくり』で「病気になるのも悪くない」というタイトルで一項目を書く
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