詩の日めくり 二〇一四年十一月一日─三十一日/田中宏輔
ある記憶もあるらしい。メモしていなかったかもしれない。読書に戻ろう。ヴォネガットの『青ひげ』への感情移入度がきわめて高い。ふと思ったのだが、「現実が別の現実のメタファーとなることがある。」は、「ある一つの現実がそれとは別の一つの、あるいは、いくつかの現実のメタファーとなることがある。」にしたほうがいいだろうか。いじりすぎだろうか。まあ、状況に合わせて変形すればよいか。そいえば、さっき、ヴォネガットの『青ひげ』(浅倉久志訳)を読んでいて、「「まちがいね」と彼女は言った。」を、さいしょ、「「きちがいね」と彼女は言った。」と読んでいた。ルーズリーフにメモしようと思って再読して勘違いに気がついた。疲れてい
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