詩の現実主義/葉leaf
 
現こそが詩である、という考え。もちろん表現は自閉的になるし、意味も難解になる。
 もう一つは理想主義。詩は生活世界とは異なる次元、いわば理想的な次元に存するものであり、生活の塵などを払って純化された表現がテクストを純粋に織り上げるところに詩が生じる、という考え。もちろん現実世界への訴求力は極めて弱くなるし、意味不明なものの品評会が生じる。
 さらに技術主義。詩は端的に技術であり、その技術を研ぎ澄ましていくことこそが目標である、という職人気質の考え。テクストを織りなす技術を鍛えることが至上命題となるため、その実用性などもはやどうでもよくなってしまう。
 いずれのポリシーも、詩を現実世界とはいっ
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