乱反射する生の所在地/ホロウ・シカエルボク
 
破綻を恐れるからだろう、語れる部分だけで思考する連中は同じ穴の中に落ちる、ジェットレースと同じさ、躊躇したら限界まで走ることは出来ない、生身と魂のサーキット、高速で通過する奴らの振動は心臓までをも不安定にさせる、まるでスイサイド、だけど高濃度、星が燃えるような熱は人の中にもある、欲望だけの食事を掻き込め、純度の高いものは身体に悪いなんて、内臓の腐った連中の言い訳に過ぎないさ、黒焦げの肉塊から水蒸気が溢れている、それはきっと天国の輪郭をなぞるための道具だ、美しいものだけが陳列された棚が美しく見えるはずがない、そんなこときっと語るまでもないはずだ、本当は、羊膜の中からの景色、もう二度とそんなもの目にす
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