それは広がり続け、そして深くなり続ける、そして二度と狭まることはない/ホロウ・シカエルボク
た、あまり大きな呼吸を意識することはなかった、それは逆に余計な力を込めてしまうから逆効果だという話を昔何かで目にしたことがあったのだ、とても説得力のある文章に思えた、だからずっと忘れることなく留まり続けている、得るべきものは留まる、拙い人生だがそれだけは確かに学んできたと胸を張って言えるだろう、許容することが第一段階になってしまってはいけない、まずはそれが自分にとってどんなものなのか、時間を掛けて考えてみることが大事なのだ、床の冷たさが恋しくなり、顔を少し横にしてうつ伏せに寝た、「ネイキッド・シティー」のジャケットの銃殺死体みたいな恰好だ、理由のない焦燥は重力のせいなのではないか、とその瞬間に思っ
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