それは広がり続け、そして深くなり続ける、そして二度と狭まることはない/ホロウ・シカエルボク
思った、なるほど、もっともらしいし、どんな責任をかぶることもない、それはいい落としどころに思えた、すべてを重力のせいにすることにした、重さ、といった方が的確なのかもしれない、仰々しい感じがしないし、なにより分かりやすい、さっきよりもずっとリラックスして呼吸した、すべては重さが存在しているせいなのだ、思考のない簡潔さは愚かしいだけだが、様々な思考の果てに見つけた簡潔さには逆に違和感を覚えるほどのしっくりくる感じがある、もちろん、そんな実感など明日には絵本の中のお話みたいに思えるようなものかもしれないが、それはその日のことだ、重さ、のせいなのだ、じゃあ、体重がある限り仕方がない、結論を求めてしまうのは
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