感電のさなかには痛みなど感じていないものだ/ホロウ・シカエルボク
 
ことさ―あいつらはきっと退屈過ぎるんだ、自分について考えることをとっくの昔にやめてしまったからさ―考えるべき時間にポカンとしているからまるで関係のないものが気になって仕方がないんだろう…そうやって延々と同じ時間を繰り返して皺だけが増えていく、まったくぞっとする話だぜ、どうしてそんな人生を生きられるのか俺には理解出来ない、つま先の形の良し悪しを比べてる連中なんかに関わっている時間なんかないよ、俺が欲しいのはいつだって俺のことだけさ、いま立っているこの場所のことさ、いまこの時、いまこの場所にどんなものを残せるのか、俺はいつだってそんなことを考えて生きているんだ、吐き出す時間が足りない、それはどれだけあ
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