感電のさなかには痛みなど感じていないものだ/ホロウ・シカエルボク
けあっても足りない、いつだって言葉を並べているわけにはいかないし、ときには下らないことで中断を余儀なくされる、そんな中でも電流は身体を巡り続け、無意識の思考が生み出す不定形のイメージは脳味噌の中に次々と放り込まれる、俺はイマジンに喰らわれている新種のいきものだ、さあごらん、枠を持たないものはどこまでも走ることが出来る、俺のようなもののひとときをもしか君が目に止めてくれるなら嬉しいね、挨拶程度の熱意で構わない、俺のようなやむにやまれぬ気持ちを、他の誰かに押し付けようなんて思わないよ―こんな俺を不幸なやつだと思うかい、なにかにとり憑かれた異常者だって…そう思われてもべつに知ったこっちゃないけどね―俺にとっちゃそれはなんの関係もないことだから―だけどひとつだけ言わせてもらうなら、俺、こんなことをやり続ける人生がこの上なく楽しいんだ、だから、そう―こんなことが頭の中で起こっている限りは、くたばることはないんじゃないかって、俺、そう思うんだよな―。
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