幻日逃避光/あらい
幽魂の云うことは 騙されてはいけない。
朽ち果てる大地が史フミを慶んで 馬鹿に担っている 風は無下に耳鳴りを助長する あれは障りの唄、掛ける強情なベンチは塗り替え済 履きたての濃淡のクラゲが分裂をはじめ ……枝分かれから生まれる賽の目はいつだって不真面目で在りたいのです。
おもちゃのバケツにいっぱい詰め込んだカレンダー、
数列の花びらであろうと風に浚われて捲られる日々は安泰です。
未来の夢物語はまな板の上で刻まれ脳味噌に煮込まれ、肥え太るちゃちな発条の金魚の様で揺らぐだけの日常は記憶から零れていく。
沢山の餌食を詰め込みズタボロな頬袋は筵、包まれ背負われ
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