幻日逃避光/あらい
ませよう。
彼方に何があるのか、
それは見つからない欠片の照り返す彩である。
取り繕うこともない、亘れない虹に
木霊が繁る差異に全て誂えた宵ならばまあいいだろう。
許しを得た終の棲家から間欠泉までの歩数は空模様によって身に染みいる。 やみとひかりが唯、地表に根付くだけ、ニンゲン共も更に変わらないであろう、 コンパスを亡くした者どもが徘徊するだけ。
雑草のはなびらに右往左往し固唾を飲んで 日一日の雲泥を印され 阿呆らしき羽を腐らせ囀りだけを贋作する 薄ペラな闇夜の毛布を 引き寄せては眠りについたものの最期の仕事は永久の迷宮を昇り降るが 根底に堕とし込まれた詩情には
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