幻日逃避光/あらい
スかれ花カられ 皆を悔い殺す 妖になれるので 女であっても、つらくはない。
朧火に鋳る温い星が洪水を熾し 滑らかに飲み込んだ時間 囚われの海岸線上。
塵芥を鏤めた甕に押し留め泣いても 叫んでも、大丈夫と容易いだけの呪いを架け封鎖する たとえ小さな未来であろうと、穴らは黴で美な偽花で飾られ 尾の切れた イキのイイ蛟が一息に呷る、これが愛なのでしょうか。
遺言は子の足元で 曼殊沙華とも摘まねばならぬが 之が義眼であるから 紐解けるものはいない、
助けは来ない 私は案山子。
故に、豊穣を求め 灰と肥やしを愛おしく抱く 皆に幸あれと、一刀突き立て、焼き尽くしてくれたま
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