寄生虫の頭を捕まえて喉から引き摺り出す/ホロウ・シカエルボク
出来ない、跳ねるラインを見て精霊は死神みたいにほくそ笑むだろう、そこに明かりがあろうとなかろうとあらゆるものは天井へ吸い込まれていく、神の掃除機には俺たちには分からないしきたりがあるだろう…三半規管に幼いころ失くしたチョコレートが紛れ込んでいる、幼馴染の思い出―永遠に歳を取ることのない―レントゲンに映らないのは当り前のことさ、潰れたガレージの部品、発掘されたかのような死に化粧、割れたカウルの―塗料なのか?とてつもなく赤い―ヴァイオリンのように軋んだブレーキの末路、文明はいつか悪臭に塗れて目を閉じるのさ…コール・ガールの人知れぬ青春は自動販売機の意味のない場所に充填されてヒートポンプで維持されてる、
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