寄生虫の頭を捕まえて喉から引き摺り出す/ホロウ・シカエルボク
る、それだけは金を積んでも無駄だよ、それだけは―道端のポエトリーリーディング、唾とともにばら撒かれた詩文を踏み潰していく幾つもの足跡、その泥のついた靴底を凌駕するものをあいつはついに書くことが出来なかった、遺書はごく普通の文面だった、笑っちゃうね…命なんて要るんだか要らないんだか分からないとしたもんだよ、その認識がつまり、俺の人生のすべてということなんだろう、ブウ、と、短い罵声の真似事、強い精神の本質は曲線的であるかどうかさ、変わり続けなければなにも維持出来ない、そのものであり続けることは出来ない、現在位置を見つけ続けることだ―清潔な豚小屋のような繁華街、フレグランスな家畜たち、帽子にマスク、サン
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