この街の壊れた玩具たち/ホロウ・シカエルボク
、それは同じことなんだよ、それは同じことさ、御機嫌を損ねられても困るな、それは俺自身の人生で得たひとつの幸福に対する結論なんだ…坊やはバンパーが転がると満足してどこかへ行ってしまった、あるいはそれ以上惨めな思いをしたくなかっただけかもしれない―どっちだっていい、俺の人生に関わりのあることじゃないもの、だけど、俺がもしやつの立場だったら、って、俺はどうしても考えてしまうのさ、そしてそれは、きっとすごく虚しいだけだろうって、たとえばそれがバンパーとフロントガラス、それから運転席のドアくらい思い切ったことであったとしてもね…生傷に使う消毒液の量が無駄に増えるだけのことだ、その痛みは一晩眠れば忘れてしまう
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