陽炎のような真実の重さを/ホロウ・シカエルボク
 
存在を受け止めるということだ、成り立ちを理解出来るかどうか、ということなのだ、おれはその遊びに夢中になった、中毒者のようにのめり込んできた、歩を進めれば進めるほど、真実は無数の言語を、感覚を秘めるようになってきた、おれはすべてを受け止めながら、すべてを理解しようとはしなかった、それは多過ぎて、いちどきに飲み込むのは到底不可能だった、だから気になるものから飲み込むことにして、少しずつ理解していった、ひとつを理解するとその次のなにかが理解出来ることもあったし、ひとつの理解が少し前に飲み込んだ理解の質を変えることもあった、おれは理解の種類には戸惑わないことにした、大事なのは自分で余計な道を引こうとしない
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