いのIDIOTmethodうのいほう/竜門勇気
刻みすぎたシリンダーの中のガリウムのように
ゆったりと優しくガラスの内側に伸びていったでしょう
すべての何かについて考えているときの心情はいつか思い出す時が来る異能の異邦である
また、これはあらゆる道を歩むときに見える他者の足跡であって彼らが、彼女らが私を知らない存在であることの証左である
なぜ、あなたはここに私が至ることを覚えなかった?足跡に足跡を踏み降ろす
何度も湿り、何度も乾いたパズルのピースは縁をすこし削り落として黙り込む
次は上手く合わせるのだ
そう祈りながら次の歩を進める
硝子でできているようだ、この足跡はまるで誰かに追跡されるのを拒絶しているようにすら思える
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