妙に冷めた口をきくやつらばかりだ/ホロウ・シカエルボク
ぶん昔に本能を持った生きものだということを忘れてしまった」「それを強く忘れてしまったやつほど暴走して、下らない事をして生きる」「それがあんたの言う生きるってことなら、俺はそんなものに興味はないよ」「興味がない?」「生きてなくて構わないということさ、つまらない肉で結構だ、と」大蛇は初めて困惑した表情を浮かべた、「お前は少し変わっている」「よく言われるよ、自覚もしている」「お前みたいなものが生きるのは難しくないか?」「難しいね」「でもたいした問題じゃない」「それは口癖なのか?」「俺にとっては世界はそういうものだよってことだ」「そしてたいした問題は俺のことなんか相手にしない」、大蛇はまた首を横に振った、
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