入口で遊ぶのはずいぶん昔にやめたんだ/ホロウ・シカエルボク
 
葉を連ねる、欲望というものが霊魂と肉体のどちらから生まれるものなのかわからないが、そのリズムが俺の文体ということになる、そういう意味で言えば、俺の書くものはビートそのものだ、ジャンルの話じゃないぜ―昔から感じていたことがある、俺はさ、俺自身が生み出したものでしか自分を誇れない、誰かに教えられて、ノートブックにメモした言葉じゃ駄目なんだ、なにか間違っているような気分でいっぱいになってしまう、名刺に刻まれた名前は自分の名前じゃないみたいな気がしてしまう、そんなものにすがって生きているやつなんてうんざりするくらいたくさんいるけどね―俺、嘘をつくような真似はしたくないんだ、ほんとさ…いや、そういう世界が嘘
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