狼狽える詩人どもに/ホロウ・シカエルボク
 
は自分の頬を張る、盲目になっちゃいけない、集団の色に混じることで、自分が偉くなったなんて勘違いをしちゃいけないよ、そんな人間の醜さは嫌と言うほど見てきただろう―俺は服を着替える、音楽は鳴り続けている、冬の太陽が無数の氷柱のように世界を照らし始めている、いまが朝だろうと夜だろうと知ったことか、てめえの頭の中でガチャガチャ転がっているものをぶちまけながら生きるだけだ、世界は繰り返す、俺は渦の中へ巻き込まれながら、昨日とは少しだけ違うことを書く、パラレル・ワールド、無間地獄から抜け出すための常套手段さ、少しずつ少しずつスタンスをずらせば渦の流れから抜け出すことが出来る…昨日と同じ今日であってはいけない、
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