君のための小説/チャオ
輪郭しか持ちはしないが)お気に入りになるはずだった三ヶ月前。イメージノートは何度も踏み鳴らされたイメージで、もはや原型をもてやしなかった。
距離感をつめようと、描いた色鉛筆の絵が
距離感をおぼろげにして
三メートルも三キロメートルもなんだか同じ気分になった。
君に話しかけた類の言葉は、いつまでたっても浮き足立ってる。
桜の木に、すずめが止まれば、桜の木にすずめが止まるという
美しいと思うのはどこの部分なんだろう
悲しいと思うのはどこの部分なんだろう
呼吸をとめる。体中から息があふれ出していく。
机の上にはコーヒーが置かれている
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