君のための小説/チャオ
 
輪郭しか持ちはしないが)お気に入りになるはずだった三ヶ月前。イメージノートは何度も踏み鳴らされたイメージで、もはや原型をもてやしなかった。

距離感をつめようと、描いた色鉛筆の絵が
距離感をおぼろげにして
三メートルも三キロメートルもなんだか同じ気分になった。

君に話しかけた類の言葉は、いつまでたっても浮き足立ってる。
桜の木に、すずめが止まれば、桜の木にすずめが止まるという

美しいと思うのはどこの部分なんだろう
悲しいと思うのはどこの部分なんだろう

呼吸をとめる。体中から息があふれ出していく。

             机の上にはコーヒーが置かれている
  
[次のページ]
戻る   Point(1)