君のための小説/チャオ
タバコの灰が落ちている
タバコは吸わないはずなのに・・・・・
頭の奥で言葉が鳴った! 頭の奥で景色が鳴った!
朝、目覚めると、昨日のことを思い返している。君が残した透明な今日は、ぼやけた頭の奥でにごっていく。わかる。感じる。早く、汚濁を奪回せよ!
君のための小説が、思いのほか、君から離れていった。
そのたびごとに、君を強く思い、君の輪郭が浮き彫りにされ、
そのたびごとに、その輪郭が嘘っぱちだと、作り物だと気づいて、
天気はいい。純粋な今日は、昨日の記憶に汚されていく!・・・ぴーぴー・・・君を奪回せよ!・・・ぴーぴー・・・
時計の針が動くたびに、光熱費は上がっていく。
天気はいい。
息を止めると、体中から噴出していく。
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