雨は永遠のように降る/ホロウ・シカエルボク
 

動画サイトでいくつもの蠢きを見る
それは騒がしく、時には物足りず
時にはすべてを晒し過ぎて
誰も彼もが会話すらままならない人間に思えてくる
聞かせようとするやつには聞かせるに値するだけのものがなく
見せようと目論むものもまた同様だ
方法論に袖を引かれて
それまでどこに立とうとしていたのかすっかり忘れている

塗薬が生み出す幾つかの不自由さは
それが確かに効いていると知るための厄介な手続きに思える

時折窓の外を通り過ぎる誰かは
ほとんどの場合酔っぱらっていて
空論を吹聴している
白紙の新聞が配られたような
居心地の悪さを覚えながら
そいつが通り過ぎるのを待って
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