ただ真夜中が流れ落ちていくだけの/ホロウ・シカエルボク
とは、自分自身の血に縛られるということだ、そこを流れているすべての遺伝子を分解して、核を半分に割った時に転がり落ちてきたものを真実であるかのようにうたうことだ、俺はこれまでもそんなことを書いてきたし、またこれからも書いていくことだろう、そうすることによって俺は自分がどんなものであるか知ってきた、それはおおむね退屈と呼んで差し支えない人生において、その行程を繰り返すことはこの上ない喜びだった、快楽と言ってもいい…そうした行為が導いていくこの俺自身の心情のようなものは、俺自身の真実なのかあるいは妄想なのか、個人的にはどっちであろうとたいした違いはないのだが…その繰り返しがここまでの俺を調律してきたと言
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)