<詩「あるなんでもない日」、「白き神の抱擁」、「婚礼」、「カフェ」「君の来る日」、「山城合戦」、「冬.../タカンタ、ゴロキ、そしてパウロ
 


そして今
わたしはあなたが喉や動脈を震わせて歌うときの甘美さに憧れている

美しいひとよ
みずみずしい碧の色にまばたく眸と
雪のように耀く眩い乳房が
あなたの白い裸身がわたしを死なせてしまう恍惚に撃ち落とす

純潔よ
神に身を捧げたわたしの秘密を
蜜蜂が集めたあなたの黄金が突き崩してしまった
神の恩寵とは何だろうか
わたしたちの水辺から
霧のけむる湖水から水鳥の飛翔が空をゆき、その力は神のようだ

あなたのふたつの薔薇の蕾みとわたしの溜息に
ゆるやかにせせらぎは青い葉と木立ちを運んで
わたしは想う
空と水の境界は蒼く霞みなんと美しいのだろうかと

「婚
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