飲み込むそばから消えてゆく(たとえばあまりにも膨大な嘘が)/ホロウ・シカエルボク
鬼みたいな醜悪な生物にしてしまうぜ…目を閉じると血の流れが聞こえるだろう、筋肉や弁の働きによって己の血液が心臓へと流れ込んでいくのがわかるだろう、その脈動と振動が捕らえられるかどうかだ、それが正しい意味での詩を産み出すのだ…とかくお手軽な世の中だ、一四〇文字で英雄になれると信じ込んでる馬鹿どもが送信ボタンをクリックしまくってる、見るに堪えない自己主張の博覧会だ、拙い言葉で語気荒く語ったところで伝えられるのはそいつ自身の拙さばかりさ、よく居るだろう、たったひとことを繰り返しているだけでなんとかなると考えているようなやつらさ―有名なオールディーズの風景みたいな、青天の中で落ちてくる砕けたガラスみたいな
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