九分九厘、最終出口/ホロウ・シカエルボク
ていた夏の終わり
泳ぐつもりじゃなかったから
水着は持っていなかった
後悔しなかったと言えば嘘になるけど
あきらめのありかたは面倒臭さが押さえつけた
大好きなラジオプログラムはいつだって真夜中だったよね
小さな明かりをつけたベッドの中で
いつだって上手く眠れたためしはなかった
とめどないあてどない
着地点がないことがあらかじめ気づかれているもの思いが
枕を何度も殴りつけるから
その中で見る夢は頻繁に騒々しかった
トラックの巨大なタイヤに飲み込まれた友達
思い出を語ろうとすると決まって夏のカードから引いてしまうのはどうしてなのかと、繋がっていない
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