【批評ギルド】『重力と火』六崎杏介/Monk
いて楽しむ。このへん、てのがポイントだ。
部分部分をかじって楽しむ。裸符ぶる雨とかランダムででたらめな音階の雨っ
ぽくていいよね、と楽しむ。わからんところは縁がなかったとして諦める。六
崎さんの他の作品にもこういうギミックにあふれたものが多いのでいろいろ読
んで楽しむ。で、みんな読んだ印象がバラバラになっていく。発想の傾向とい
うのがみんなバラバラなので当て字からの印象もバラバラになっていく。僕は
数学が好きなので、不逢いの夜なんてφ(ファイ)=仕事量、逢えない夜に行
き場を失った情熱量は保存の法則によってどこかに働きかけていく、と読む。
そんな深読みしてどうすんだよと言われるかも
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