旧作アーカイブ2(二〇一六年一月)/石村
 

それでも 痛みは 私の胸を去らない
何だらう これは
ひしひしと 胸にささつてくる これは?


命でゐることは 悲しい
何もかもなくしても 私ひとり ここにゐる


(二〇一六年一月十五日)
(同年六月十日 結尾部分改訂)




  夜をこめて…


夜をこめて 温かい雨がふり続く

まだひとびとは眠つてゐる……僕は歩いて行く……
君の窓へと……ほのかに光る石畳をたどり……

昔なじみのマロニエの樹々が 道みち僕に 囁きかける
(ああ お前 何処へ行くのか)
(ああ お前 何をしに行くのか) と

僕はこたへる(ああ もうひと
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