たぶんどちらでもいいことだけど/ホロウ・シカエルボク
 
時代遅れの卓上時計と偽物のオウムの支配するこの部屋を抜け出して、偽物の幸せを謳歌する繁華街をぶらつこうかどうかと悩んでいた、そして結局少しだけ出ることにした、つまらない買物とつまらない用事がひとつずつあるのを思い出したからだ…どちらも今日である必要はなかった、だけど、今日のうちに済ませておかなければ次に思い出すのがいつなのか見当がつかなかった、だから今日のうちに片づけることにしたのだ、服を着替え、晴れてはいるがどこかじめついた夏のなかに繰り出す、夏休みはもう終わっていたけれどそのまま週末に差し掛かっていたので、そこいらを歩いている子供たちはまだ浮かれていた―そんなふうにただその日のことだけを考えて
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