小舟までの距離感/瓜田タカヤ
 
学校に入ってからもこの公園はよく使われていた思い出公園だ。
ツッパリ同士の喧嘩の場所(後輩にやらせる)であったり、
俺の今の奥さんが酔っぱらいに犯されそうになったり、
ゴム靴で走っていて、地面に打ちつけられていた釘を
踏んでしまったり、真冬の真夜中にバンドのイベントで、
宇宙人を呼ぶと言う企画があってそれでオチが俺が、
スライム(バンド時の白塗りメイクで裸)の恰好して
「ワタシハウチュウジンデス!」と海から震えながら出てきて、
その後メイクとか落としている時にファンの小太りの女の子に、
好きですと告白されて、
ヨーロッパ人が決闘で使うような手のひらにピッタリの皮の手袋をもらった
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