ワタナベさん「さそりの心臓」に見る「詩とその呼吸」に関する感想文/ベンジャミン
 
伝えてくれているようにも思えるのです。たとえば一連目の最後

   静謐とした調和にしたがい
   かたちづくられてゆくその
   さそりの心臓は
   しずかに燃焼しつづける

(ちっ、漢字が読めなくて辞書をひいたぜ、、なんていう愚痴は関係ありません)
「静謐とした調和にしたがいかたちづくられてゆくそのさそりの心臓はしずかに燃焼しつづける」という文を、どのように改行するかで、受ける印象は大きく変わったりするわけです。特に「その」という指示語を、独立もさせず一文の中にまぎれさせることによって、逆に指示している「さそりの心臓」という言葉を浮かび上がらせているように見受けられます。この
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